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今回のコンセプトについて

今回の作品展のタイトルである、『虹の向こうがわ』。


このイメージが浮かんできたのは、前回の作品展が終わって、そう間もない頃でした。

夢のような時間を終えて、ふと展示の期間を振り返った時、たくさんの優しい笑顔と心温まる瞬間がよみがえってきました。


作品を通して、色んな方に、出会う事ができました。


いつか、また作品を展示する機会があったらいいな…

また、素敵な方々とお会いできたらいいな…


目の前に大きな虹が現れた時のような、感動と希望で胸がいっぱいだったことを思い出します。


それからあっと言う間に時は流れて、気付けば初めての展示から数年の歳月が経っていました。


特にこの二年あまりは日常が日常でなくなり、あらゆるものが大きく変わり、時代の変革期を迎える事となりました。


止まってしまった時間の中で、これまで出会った人や、よく顔を合わせていた人たちのことを考えました。


“ 元気にしてるかな…。”


なかなかやまない長雨。

空を見上げながら、もう上がるんじゃないかと落ち着きなく待つような、そんな気持ちでいました。


一時的なものかとばかり思っていましたが、雨は思ったよりも長く続き、流れる空気も、道行く人の表情も、どんより…


見慣れた光景から、活気や色彩が消えていく気がしました。


そんな徐々に重くなっていく空気を振り払うように、私は心躍るような色と、ご機嫌で楽しそうな人たちを求めて作品を作り始めました。



そうした中、ありがたいことに作品展開催のお話が…!


停滞していた厚い雲から、一筋の光が差し込んだ瞬間でした。

いま、改めてこの『虹の向こうがわ』というタイトルを考えてみると、数年前と比べてまた新しい感覚で捉えている自分がいます。


虹を目にするまでの過程というのが、今の状況に重なっているような気がして、より強く心に響くようになりました。


虹は、雨の後でないと姿を現さない貴重な現象です。

雨が降り続いたその先に、その美しい姿を見ることができます。


止まない雨はありません。


大雨の後には、晴れ渡った空と、素晴らしい虹の橋が目の前に広がっているはずです。


そうした希望と、再び前を向いて外の世界へ歩き出していこう!

そんな意味合いも込めて、今回のタイトルを設定してみました。


作品をご覧くださる方と、この想いが共有できましたらとても嬉しいです。


どうぞ宜しくお願いします!

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