色、いろいろ
最近、色に興味があります。
作品を制作するようになってからというもの、目に入ってくる様々な色に対して敏感になった気がします。
普段、何気なく過ごしている中で時折、はっとする瞬間があります。
空の色、雲のかたち、陽の光、水面のゆらめき、植物や花々の鮮やかさ…
そんな瞬間に出会ったら、すかさず携帯のカメラでパシャリ!
特に空の色・雲の形などは、カメラを向けるまでのほんのわずかな時間で
表情を変えてしまうので、素早さとタイミングが重要です。
なので私の携帯内のアルバムには日常の1コマに混じって
突発的に撮りだめた写真が結構な割合で入っています。
たまに見返して、その時目にした色味を思い起こしてみたり…
ちょっとした自然の色見本です。
ただ、いくら美しい景色をカメラに収めたとしても、なにより目の前に広がる実際の光景には到底及びません…
やはり自然の生み出す色というのは、何よりも美しいと思います。
技術を駆使して、様々な色や質感を出すことが可能な世の中ではありますが、
やっぱり巡り巡って原点は自然にあるのだなぁ、としみじみ思います。
景色の色以外でいうと、日本画の岩絵具の独特な色合いも好きです。
岩絵具の原料は鉱物を細かく砕いたものなので、自然由来の色彩です。
古来から自然に存在しているものだからでしょうか、鮮やかながらも心和むものがあり、
何とも自分の中にすっと色が入ってくる気がします。
スマホや携帯の画面に目が向きがちではありますが、敢えて顔を上げて、
目の前に広がる景色に視線を委ねてみるのもたまには良いものです。
何気ない日常のなかで見過ごしてしまって、思ってもみなかった美しい彩りが
まだかまだかと出会いを待っているかもしれません。