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作品のこと


突然ですが、 あなたにとって“好きなこと(もの)”ってありますか?

私はいま、こうして小さなオブジェという形でものづくりをしていますが、つくづく創作活動っておもしろい!と思いますし、自分にとってこういうことが“好き”なんだなぁ~と改めて思います。

もともと幼いころから絵を描いたり、工作をしたりすることが好きでした。手先を動かしながら、自分の発想やアイデアを形にするということが私にとって自然に、かつ心が強く向かうものであったと感じます。

(小学校の図工だけは我ながら驚きの集中力を発揮していました。)

学生の頃も同様に、主要科目“以外”の科目の方が強い人間でしたので、

『美術の成績が数学に置き換わったらどれだけ良いだろうか…』と夢見たことも多数ありました。笑

社会人になり、趣味として美術館やギャラリーを巡ったりする機会は作っていたものの、“自分で創造すること”からはしばし離れてしまっていました。

慌ただしく流れていく毎日の中、様々な方から生み出される作品や表現方法を見ることは私にとって癒しであり、良い刺激であり、心の支えにもなっていました。

そんななか迎えた30歳の誕生日。

ふと、ずっと昔に『いつかやろう』と思って買ったものの、日々時間に追われてそのままにしてあった粘土に目がとまり、手にしました。

とても久しぶりの、粘土の感触。

そして、目の前に形づくられるのは自分の意志に委ねられているという、全てが自由な世界。想いが目に見えて形になっていくのがとにかく楽しくて、時間を忘れて制作に没頭する自分がいました。

そんな長らく忘れてしまっていた、“好き!”“楽しい!”を思い起こしてくれた初期の初期作品が、冒頭の写真です。

たかが粘土で、大げさな・・と思われるかもしれませんが、私にとってはこれが作品づくりを始める大きなきっかけであり、大切な気付きを得た瞬間でした。

「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、まさにその通りだと思います。

“好き”とか、何となくでも“いいなぁ~”と思うもの、はっきり理由は分からないけれど、どこか心魅かれるもの…

それは年齢に関係なく“好き”なのだと。

そしてその“好き”は、自分の世界を広げてくれる大切なヒントであったりするかもしれません。

私は現に、この時得た“好き”を辿っていったことで新しい世界が開け、たくさんの素敵な出会いもありました。

これからもこの“好き”を通して、どんな世界が続いているのか、どんな素敵な人たちとの出会いが待っているのか…

とても楽しみです。

全ての人が、個々の“好き”を最大限に発揮して日々ワクワクしながら過ごしていられたとしたら…

とてもにぎやかでユニーク、楽しいという他ないですよね!

…少し規模の広い話になってしまいましたが。

そんな“好き”“楽しい”がいっぱいな世の中になればいいなぁ…と思う、今日この頃です。

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